祖母(グランド毒親)に育てられた母の歪んだ愛情

毒親を育てたグランド毒親(私の祖母)は、母を歪ませた大きな存在力を持っていることは確かです。

母が祖母より受けていた虐待の話を、幼き頃より聞かされ続けていました。

その内容というのが・・・

 

・毎日チェーンソーを持って追いかけられた

・髪の毛を持って引きずられた

身体的な暴力であったり・・・

 

・歌が下手だと嘲笑われた

・「お乳をやるのが嫌で、鉄瓶でミルクを与えてやった」と言われた

言葉の暴力であったり・・・

 

兄だけ可愛がられて育ち、自分には愛情を注いでもらえなかったとも聞いています。

そして、周囲の目を気にした祖母により、大学も希望の進路に進ませてもらえなかったそうです。

 

でも、比較的裕福な家庭であったそうで、高校からは親元を離れて寮生活を送ったり、

衣服や持ち物等、周囲から羨望の目で見られる程に上等なものを与えられて育ったと聞いています。

 

母は祖母のことを非常に憎んでいて「絶対に自分の子どもには同じ思いをさせない」と思ったそうです。この言葉も幼少期より何度も聞かされて育ちました。

 

ただ、ただね、同じ出来事ではなくても、似たような心の傷を負い、あなたの娘も育っていますよ???それに、毒親は気付けていないのですよね。

出産後、母を避けるようになってからは母もそれなりに悩んでいるかもしれません。

でも、心奥底には「自分は母とは違う!」「せっかく愛情もお金もかけて、自身の心の傷を乗り越えて育ててやったのに、娘は何にも分かっていない!」そういうのがあるのが、見え隠れするんですよね。

 

私だって、毎日のように拳で頭を殴られ、平手うちされ、そしてフライパンで思いきり頭を殴られ、外に出されましたよ?

1つ失敗をすると、ヒステリックになり、過去の失敗にまで遡り、延々と怒鳴られ、叱られましたよ??

身体的なこと、ちょっとした失敗を汚い言葉で嘲笑い、近所の人や同級生の親の前でも笑いのネタにされましたよ???

大学だって、希望の進路に進ませてもらえず、結果母の望む大学に入りましたよ????

これの、どこが違うというのでしょう。

 

祖母からされたことを子どもにはしまいと、心に決めていたようですが、それも方向性がズレていた気がします。

・無駄な母乳信仰・・・「鉄瓶でミルク飲ませてやった」と言われたことが心の傷だったようで、子どもは絶対に母乳で育てると決めていたらしいです。それはそれで勝手ですが、母は人工乳を全否定するのですよね・・。母親の愛情というのは、母乳や人工乳では図ることはできないと思います。人工乳で育った子どもでも、正しい愛情を受けて幸せに生きている子はたくさんいますよね。

・子どもは平等に育てているという自負・・・私は3人兄弟ですが、母は「3人を平等に育てた」と自信たっぷりに言います。そして、ご近所でお兄ちゃんだけ可愛がられている家庭を強く非難したりもします。でもね、私は兄弟が皆平等に育ったなんて1mmも感じたことはないです。これは、どんな素晴らしい親であっても不可能だと思います。

兄弟であれば使い回せるものは下の子に回すだろうし、親の子育て慣れだって1人目・2人目で違うし、親の所得だって上の子が産まれた時と下の子が産まれた時だって違うでしょう。当然周囲を取り巻く時代・環境だって変化しているんです。

私の家では、姉だけが勉強机を買ってもらえていたし、中学生からは姉だけがずっと1人部屋でした(私は大学受験の時に、当時小学生の妹との相部屋・・・)。妹は父に溺愛されてたくさん玩具を買ってもらっていたし、これのどこが平等なのか?!と。

兄弟を平等に育てることは難しいと感じているので、平等に育たなかったこと自体への不満というのは(当時は勿論強い気持ちとしてありましたが)今となり恨みの気持ちはありません。

自信たっぷりに「平等に育てた」と言い切り、そして他の家庭を非難してしまう、その思考回路にこそ問題があると思うのですよね。

・「子どもに上質な服や持ち物を与えることが愛情ではない」という思い込み・・・母は周囲が羨む洋服や持ち物を身にまとっていても、全然幸せではなかったと言います。勿論、可愛い洋服を着せられていても、家庭内で虐待を受けていれば、それは子どもにとって幸せとは言えないでしょう。それは理解できます。

でもね、それと、自分の子どもに服を買ってやらないのは別の話です!!!

十分に服を与えられて育たなくてもその生活に満足し、親が大好きな子どももいるでしょう。一方で、周囲のようにおしゃれをしたいと思う子どもだっているのです。

安くおしゃれをさせてもらう方法、おしゃれの費用を捻出する方法なんて、今思えばいくらでも思いつきます。優秀だった姉の学費のために子どもの洋服代という無駄なものを切り詰めていたのも分かりますが、それにしては我が家の食卓は、出来合いのお惣菜やレトルト、冷凍食品だらけでした・・・。冷蔵庫には常にチルドのピザがあり、カップラーメンはカートン買いしているような家庭でした(※ちなみに毒親は当時専業主婦です)。

自活するようになり分かりましたが、食費を抑えるのって結構簡単ですよね。生鮮食品と定番の調味料だけで、美味しくて何より健康的なご飯が作れちゃうんですから・・・。

「子どもにおしゃれをさせることが愛情ではない」のは分かりますが、思春期の子どもの気持ちに寄り添うという思考は、母には全くありませんでした。

そして母は、おしゃれすることを認められた私の同級生を見て、こう言うのです。

「〇〇ちゃんが、アバズレみたいな恰好して歩いててだらしない!」と。

私は、その〇〇ちゃんのオシャレに憧れるとともに、娘のオシャレを認めてくれるご両親が心から羨ましいと思っていたのですが・・・。

 

グランド毒親の毒は、形を変えてしっかりと、孫に引き継がれていたというわけです笑。

そもそも、母のわだかまりの捌け口として、グランド毒親にされたことをとつとつと聞かされること自体が、幼少期の精神衛生に良い影響があるとは考えにくいですが・・・。